深セン証券取引所の創業板への上場を目指す、安徽華人健康医薬(301408/深セン)が2月20日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。6001万株を発行予定で、公募価格は16.24元。
同社は2001年設立の民営企業で、14年に株式会社化した。医薬品の販売代行、小売薬局経営、薬局向けの医薬品集中配送サービスを主業務としている。販売代行事業では上海医薬集団、広州医薬集団などの製薬会社と提携しており、22年6月30日現在で呼吸器系、心臓・脳血管系、抗生物質、滋養強壮品などを中心に545品目の医薬品を扱う。また、子会社を通じて行っている小売薬局経営事業では22年6月30日現在で中国国内において938店舗(外来診療所3か所を含む)を展開。このうち908店舗は安徽省に集中しており、同省内で最大の小売薬局チェーンとなっている。また、医薬品の販売代行と小売薬局の事業で培った薬品調達規模を活かし、単体の薬局や小売薬局チェーン受けにワンストップ式の医薬品配送サービスを展開している。
22年1~6月期における売上構成は、小売薬局経営が約72%、医薬品販売代行が約21%、集中配送が約7%となっている。医薬品小売業界は老百姓、一心堂、益豊薬房、大参林など有力企業が多く、同社は歴史や店舗数、業界における地位でこれらの企業に及ばない。一方で、小売薬局向けの医薬品配送サービスを大々的に展開している企業はなく、チェーン化レベルがなおも低く単体経営の小さな薬局が多くする中国において、コストの低減や安定供給を実現する集中配送サービスは今後大きく発展する可能性を秘めており、同社は特にこの分野での業務拡大を通じてさらなる成長を目指す。
22年12月期の売上高は32億6273万元(前期比39.50%増)、純利益は1億6084万元(同2.31倍)。23年1~3月期の業績見込みは売上高は8億1000万~8億4000万元(前年同期比19.65~24.08%増)、親会社株主に帰属する純利益は2850~3400万元(同84.57%~120.19%増)となっている。