このほか、鄭州のある銀行では、まだ正式な通知が出されていないものの、住宅ローン金利の引き下げが確実視されている。LPRと同程度の引き下げが実施される見込みで、その金利水準は1軒目で3.70%、2軒目で4.80%が見込まれるという。
不動産市場の低迷が長期化するなど、中国では景気回復の勢いが鈍っている状況。モルガン・スタンレーはこのほど発表したリポートで、中国の住宅販売量が6月に2ケタの落ち込みとなり、年初来では1ケタ台半ばのマイナス成長になっていると言及。業界関係者の話として、不動産価格の下落や景気の減速を背景に、住宅購買意欲は冷え込んでいると指摘した。
人民銀は20日、5年物LPRを4.30→4.20%に0.10%引き下げた。引き下げは10カ月ぶりとなる。5年物LPRは前述のように、住宅ローン金利の指標となるもの。人民銀の規定によると、住宅ローン金利の下限は通常、1軒目で「5年物LPRより0.2%低い水準」、2軒目で「5年物LPRより0.6%高い水準」に設定されている。今回、5年物LPRが4.20%に引き下げられたことで、住宅ローン金利の下限は1軒目で4.00%、2軒目で4.80%に低下した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)