投資家に買い安心感が広がる流れ。米連邦準備理事会(FRB)は26日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で市場予想通り0.25%の利上げを決定し、パウエルFRB議長はその後記者会見で次回会合での利上げ見送りを示唆した。米債券市場では、長期金利が低下している。中国の景気支援スタンスも改めて材料視。中国景気の持ち直し遅れが懸念される中、24日開催の中央政治局会議では、不動産政策の緩和や内需の拡大など景気下支えの方針が決定されている。これから景気支援に向け、具体的な政策が打ち出される見通しだ。指数は上げ幅を徐々に拡大している。(亜州リサーチ編集部)
「ニューエコノミー」関連銘柄に買いが先行。ハンセン科技(テック)指数は3.0%高と他の指数をアウトパフォームした(構成30銘柄で上昇28銘柄)。約5カ月ぶりの高値水準で推移している。個別では、新興EV(電気自動車)メーカーの小鵬汽車(9868/HK)が33.8%高、同じくEVの蔚来集団(9866/HK)が11.8%高、データセンター開発・運営の万国数拠HD(9698/HK)が6.1%高と上げが目立った。小鵬汽車については、独フォルクスワーゲン(VW)からの出資受け入れ戦略提携したことも刺激。
中国不動産セクターも高い。合景泰富集団HD(1813/HK)が20.7%、広州富力地産(2777/HK)が16.3%、碧桂園HD(2007/HK)が13.2%、雅居楽集団HD(3383/HK)が9.5%ずつ上昇した。
中国保険セクターもしっかり。中国太平洋保険集団(2601/HK)が5.1%高、中国人寿保険(2628/HK)が4.8%高、新華人寿保険(1336/HK)が4.4%高、中国平安保険(2318/HK)が2.8%高と値を上げた。
鉄鋼セクターも物色される。中国東方集団HD(581/HK)が5.5%高、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が4.0%高、重慶鋼鉄(1053/HK)が3.5%高、鞍鋼(347/HK)が3.2%高で引けた。
本土マーケットも反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.44%高の3237.13ポイントで前場取引を終了した。消費関連株が高い。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)