中国の景気懸念が意識される流れ。寄り付き直後に公表された今年8月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)は49.7となり、前月実績(49.3)と市場予想(49.2)を上回ったものの、景況判断境目の50を5カ月連続で割り込んだ。中国では、不動産デベロッパーや地方政府の債務問題が依然としてくすぶっている。米追加利上げの懸念後退などで指数は買い先行したものの、上値も重く、前引けにかけてマイナスに転じた。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、中堅デベロッパーの龍湖集団HD(960/HK)が4.7%安、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(2269/HK)が4.5%安、コンテナ海運大手の東方海外(316/HK)が4.4%安と下げが目立った。
セクター別では、中国の不動産が総じて安い。上記した龍湖集団のほか、広州富力地産(2777/HK)が5.5%、万科企業(2202/HK)が3.8%、中国金茂HD(817/HK)が2.6%、合景泰富地産HD(1813/HK)が2.2%ずつ下落した。
宅配や荷役など物流関連の銘柄群もさえない。嘉里物流聯網(636/HK)が3.2%安、円通速逓国際(6123/HK)が2.7%安、京東物流(2618/HK)が1.9%安と値を下げた。
半面、食品飲料・家電の一角はしっかり。中国蒙牛乳業(2319/HK)が5.6%、農夫山泉(9633/HK)が3.0%、中国飛鶴(6186/HK)が1.1%、創維集団(751/HK)が4.0%、海爾智家(6690/HK)が1.5%、TCL電子HD(1070/HK)が1.3%ずつ上昇した。
本土マーケットは4日ぶりに反落。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)