週明け6日の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比102.38ポイント(0.55%)高の18578.30ポイントと10日続伸し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が25.16ポイント(0.38%)高の6572.45ポイントと3日続伸した。ハンセン指数は昨年9月4日以来、約8カ月ぶりの高値水準を切り上げた。
売買代金は1444億8600万香港ドルに拡大している(3日は1161億8990万香港ドル)。
 内外環境の改善が相場を支える流れ。景気鈍化を示唆する米指標が相次ぐ中、米連邦準備理事会(FRB)が利下げを先送りするとの見方が後退した。中国景気の持ち直し期待も強まる状況。5日閉幕した中国最大級の貿易商談会、「第135回中国輸出入商品交易会(2024年春季広州交易会)」では、来場者数が過去最大を記録した。ただ、上値は重い。
ハンセン指数は約8カ月ぶりの高値水準を回復したばかりとあって、売り圧力も高まっている。指数は安く推移する場面もあった。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、ガラス生産の信義玻璃HD(868/HK)が11.6%高、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(2269/HK)が6.4%高、新興EV(電気自動車)メーカーの理想汽車(2015/HK)が6.1%高と上げが目立った。理想汽車は新モデル「L6」の販売好調が好感されている。
 セクター別では、医薬が高い。上記した薬明生物技術のほか、無錫薬明康徳新薬開発(2359/HK)が3.7%、広州白雲山医薬集団(874/HK)が2.6%、山東新華製薬(719/HK)が2.0%ずつ上昇した。

 中国発電セクターもしっかり。龍源電力集団(916/HK)が3.9%高、華電国際電力(1071/HK)が3.6%高、中国広核電力(1816/HK)が3.2%高、中国電力国際発展(2380/HK)が1.3%高で引けた。
 半面、中国の不動産セクターは安い。世茂集団HD(813/HK)が9.1%、雅居楽集団HD(3383/HK)が6.3%、中国海外発展(688/HK)が4.1%、中国海外宏洋集団(81/HK)が3.2%ずつ下落している。同セクターはこのところ、相次ぐ不動産支援策を支えに買いが続いていた。
 一方、本土マーケットは反発。
主要指標の上海総合指数は、前日比1.16%高の3140.72ポイントで取引を終了した。保険株が相場をけん引。消費関連株、医薬株、証券株、インフラ関連株、素材株、運輸株、ハイテク株、不動産株なども買われた。半面、石油・石炭株の一角は安い。銀行株の一角も売られた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)