前日の軟調地合いを継ぐ流れ。米中関係の悪化や人民元安の進行が引き続き売り材料視されたほか、景気鈍化の懸念が高まったこともマイナスだ。中国財政部が22日発表したデータによると、今年1~6月の一般公共予算収入(財政収入)は前年同期比で2.8%減少。うち、国有地(使用権)売却収入は18.3%縮小している。中国景気の落ち込みを連想させた。中国経済対策の期待感などで、指数は下げ渋る場面がみられたものの、徐々に下げ幅を広げている。(亜州リサーチ編集部)
業種別では、非鉄・産金の下げが目立つ。洛陽モリブデン(603993/SH)が7.0%安、中国アルミ(601600/SH)が5.5%安、江西銅業(600362/SH)が3.8%安、紫金鉱業集団(601899/SH)が6.1%安、山東黄金(600547/SH)が4.2%安で引けた。市況安も嫌気されている。昨夜のロンドン金属取引所(LME)では、アルミなど主要産品の先物価格が軒並み安。ニューヨーク商品取引所(COMEX)では、金の先物価格が4日続落した。
消費関連株もさえない。
半面、銀行株はしっかり。中国工商銀行(601398/SH)が2.9%、中国銀行(601988/SH)が2.4%、中国農業銀行(601288/SH)が2.2%、中国郵政儲蓄銀行(601658/SH)が1.6%ずつ上昇した。「第3四半期(7~9月)にも預金準備率が引き下げられる」とのアナリスト予想が伝わる中、貸出余力が増えると期待されている。前日は利下げによる利ザヤ縮小が懸念され売られていたが、買戻しの動きが加速した。このほか、公益株も買われている。
外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.96ポイント(0.42%)安の230.94ポイント、深センB株指数が8.13ポイント(0.72%)安の1127.32ポイントで終了した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)