本土マネーの流入が材料視される流れ。今月23日までの時点で、中国本土・香港間の株式相互取引(ストックコネクト)を通じた取引では、香港株の買い越し額が7803億6000万香港ドル(約15兆7930億円)に達し、2023年通年(3188億香港ドル)の2.4倍に膨らんだ。現時点ですでに、年間過去最高を記録している。昨夜の米ハイテク株高や、中国の金融緩和に対する期待感も追い風。中国では近く、預金準備率が引き下げられるとの観測が強まっている。様子見ムードが漂う中、朝方は上値の重い場面がみられたものの、指数は徐々に上げ幅を広げた。香港市場はクリスマスできょう午後から26日まで休場となる。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、コンテナ海運大手の東方海外(316/HK)が7.3%高、電子機器受託製造サービス(EMS)の比亜迪電子(BYDエレク:285/HK)が5.7%高、太陽光発電(PV)用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)が5.0%高と上げが目立った。
セクター別では、自動車が高い。浙江零ホウ科技(9863/HK)が3.6%、小鵬汽車(9868/HK)が2.2%、長城汽車(2333/HK)が1.8%、広州汽車集団(2238/HK)が2.1%ずつ上昇した。
中国の銀行・保険セクターもしっかり。
海運セクターも物色される。東方海外のほか、太平洋航運集団(2343/HK)が5.5%高、海豊国際HD(1308/HK)が5.0%高、中遠海運HD(1919/HK)が3.8%高で引けた。
半面、マカオのカジノ関連はさえない。新濠国際発展(200/HK)が4.0%、銀河娯楽集団(27/HK)が1.3%、澳門博彩HD(880/HK)が1.1%、美高梅中国HD(2282/HK)が0.8%ずつ下落した。
一方、本土マーケットは4日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.68%高の3374.18ポイントで前場取引を終了した。金融が相場をけん引。資源・素材、インフラ関連、消費関連、ハイテク、医薬なども上げが目立った。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)