大型連休を前に買いが手控えられる流れ。
一方、寄り付き直後公表の国家統計局による1月の中国景況感指数に関しては、製造業PMIが49.1に下落し、4カ月ぶりに景況判断の境目となる50を割り込んだ。非製造業PMIは50.2となり、前月実績と市場予想(ともに52.2)を下回っている。ただ、PMIの落ち込みは、春節による従業員の帰省など季節要因があったとの分析もあり、嫌気する売りは限られた。同時に発表された中国工業企業の利益総額は、2024年12月に前年同月比で11.0%増加し、5カ月ぶりにプラス成長を回復している。(亜州リサーチ編集部)
業種別では、半導体の下げが目立つ。半導体の封止・検査で中国首位の江蘇長電科技(600584/SH)が4.4%安、パワー半導体の杭州士蘭微電子(600460/SH)が3.0%安、フラッシュメモリー中国大手の北京兆易創新科技(603986/SH)が2.4%安、IC設計の上海韋爾半導体(603501/SH)が1.7%安で引けた。
不動産株も安い。
半面、銀行株はしっかり。中国銀行(601988/SH)が2.6%高、上海浦東発展銀行(600000/SH)が2.5%高、中国農業銀行(601288/SH)が2.4%高、中国工商銀行(601398/SH)が2.2%高で取引を終えた。公益株、医薬株、資源・素材株も買われている。
そのほか、深セン市場では、人工知能(AI)技術の科大訊飛(アイフライテック:002230/SZ)が1.7%高。中国のスタートアップ企業「ディープシーク(深度求索)」が低コストで開発した高性能AIについて、スマートフォン「iPhone」でのダウンロード数がトップに躍り出たと伝わり、ディープシークと関連のある科大訊飛などが注目された。
一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.55ポイント(0.21%)安の264.93ポイント、深センB株指数が2.76ポイント(0.23%)高の1201.35ポイントで終了した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)