中国の企業支援スタンスが好感される流れ。習近平・国家主席は17日、有力な民営企業の代表を集めた座談会を開催し、民間企業の発展を推し進める方針に変わりはないと強調した。また、各種政策を決定する全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の開催(3月5日)が視野に入る中、経済対策に対する期待感も高まっている。欧州株高も追い風。昨夜の米株市場は、プレジデントデーの祝日で休場だったが、場が開いていた欧州市場は主要株価指数が軒並み上昇した。ドイツのDAX指数は史上最高値を更新している。売り圧力が意識され、ハンセン指数などは弱含む場面がみられたものの、徐々に上げ幅を広げた。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、ショート動画投稿アプリの快手科技(1024/HK)が9.7%高、オンライン医療の京東健康(6618/HK)が9.2%高、医療サービス企業の阿里健康信息技術(241/HK)が7.1%高と上げが目立った。
セクター別では、メディカル関連(サービスや機器)が高い。京東健康や阿里健康のほか、智雲健康科技集団(9955/HK)が9.1%、医渡科技(2158/HK)が4.6%、微創医療科学(853/HK)が7.7%、上海微創医療機器人集団(2252/HK)が4.1%ずつ上昇する。AI(人工知能)応用による医療イノベーションが期待された。
クラウドやAI技術関連の銘柄も物色される。
自動車関連もしっかり。小米集団(1810/HK)が5.9%高、吉利汽車HD(175/HK)が5.2%高、理想汽車(2015/HK)が4.1%高、長城汽車(2333/HK)が2.9%高、比亜迪(BYD:1211/HK)が2.5%高で引けた。主席が主催した座談会には、小米やBYDの代表も出席している。
他の個別株動向では、テレビメーカー中国大手のTCL電子HD(1070/HK)が10.8%高。通期決算の62~112%増益見通しが材料視された。
半面、香港不動産セクターはさえない。恒基兆業地産(12/HK)が2.3%、九龍倉置業地産投資(1997/HK)が2.1%、新鴻基地産発展(16/HK)が1.6%、信和置業(83/HK)が1.5%、新世界発展(17/HK)が1.4%ずつ下落した。
一方、本土マーケットは3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.29%高の3365.51ポイントで前場取引を終了した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)