広州日報などによると、5月12日に発生した四川大地震で、陜西省西安市で保存されている兵馬俑の一部が損傷を受けていたことが、このほど分かった。【そのほかの中国での地震に関する写真

 陜西省文物局によると、全体として大きな損害はないが、一部に亀裂が生じたり、発掘後につなぎ合わせた部分が再び裂けた例もある。
同局は、文化財の保護には慎重さが重要だとして、まず被害状況を確認し、長期的な修復計画を策定するという。博物館の建物に被害はなかった。

 始皇帝陵墓の兵馬俑が発見されたのは1974年。発掘現場には博物館が建設され、兵馬俑の一部は安置された時の様子が分かるよう、出土時の位置で展示されている(写真)。1987年には、始皇帝陵の一部として世界遺産(文化遺産)に登録された。

 5月12日の地震は四川省、重慶市、甘粛省、陜西省の文化財にも大きな被害をもたらし、中国新聞社によると同27日までに128カ所の「全国重点文物(全国重要文化財)」の損傷が報告されたという。(編集担当:如月隼人)

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