第16回 

 11月23日は、日本では「勤労感謝の日」という国民の祝日でした。その由来は、お米の収穫に感謝する日です。
今年、11月23日は日曜でしたので、翌24日もお休みとなり、22、23、24日は三連休でした。(私はこの三連休を利用して、日本国内を旅行しました。この旅行のことは、また後日、ブログで紹介したいと思います。)

 中国の友人からは、“Happy Thanksgiving Day”というEメールをもらいました。

 「感謝祭」(Thanksgiving Day)は、アメリカとカナダの祝日です。アメリカでは11月の第4木曜日、カナダでは10月の第2月曜日になっています。感謝祭は、イギリスからマサチューセッツ州に移住したピルグリム・ファーザーズ(Pilgrim Fathers、巡礼始祖、アメリカに渡ったイギリスの清教徒)たちによる、最初の収穫を記念する行事であると一般的に言われています。

 日本の「勤労感謝の日」とアメリカ、カナダの「感謝祭」とは、時期も趣旨も似ていますが、これは偶然のようで、どちらかが他方をまねたということではないようです。

 現在のアメリカ人は、感謝祭の日に、たくさんの親族や友人が集まって食事を一緒にとる、そして、料理は七面鳥の丸焼きときまっているようです。私も1980年代前半にアメリカに住んでいましたが、友人の家庭に招待されて、七面鳥を一緒に食べました。

 日本でも、秋は収穫の季節です。おいしい新米も店で売り出されています。
日本では、収穫に感謝するための「新嘗祭」(にいなめのまつり、にいなめさい、しんじょうさい)といわれる祭儀が神社で行われています。11月23日に、その年の収穫を感謝する祭儀で、はじまりは、7世紀にさかのぼると伝えられています。この11月23日が、戦後、「勤労感謝の日」として国民の祝日となりました。日本では七面鳥を食べる習慣はあまりありません。11月23日の祝日に日本で食べるものが特に決まっているわけではありませんが、おいしい新米をはじめ、さまざまな秋の収穫物を味わうことは幸せを感じさせ、また感謝の気持ちを感じます。

 中国ではどのように収穫への感謝を表していますか?このブログの読者の皆さんから教えていただければ幸いです。コメントはこちらへ。(執筆者:井出敬二・前在中国日本大使館広報文化センター所長 注:本稿の中で、意見にわたる部分は、筆者の個人的意見であり、筆者の所属する組織の見解を代表するものではありません)

※本稿は中国網(チャイナネット)に掲載されたもので、チャイナネットの了承を得て転載しています。

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