鳥山明氏の人気漫画をハリウッドで実写映画化した「ドラゴンボール エボリューション」(予告編)が、14日から中国大陸部で公開され、1980代に誕生した中国の「ドラゴンボール」のファンが映画館に集まった。遼寧省のある映画館の責任者は、「こんなに人気があるとは思わなかった。
それまでマイナス評価が多かったのに」と話す。

 鳥山明氏の「ドラゴンボール」が中国で紹介されたのは80年代中期。「ドクタースランプ アラレちゃん」が終了し、悟空と名づけられた可愛いキャラクターが生まれ、中国では「孫悟空」というタイトルで連載が続き、それにちなんだアニメやテレビゲームも中国で人気を博した。

 原作を読んだことのない観客は面白かったという人もいるが、鳥山明氏のファンは、「原作を読んだことがないから面白いと思うのだろう。実写版映画は鳥山明氏の作品の真髄が全く分かっていない。周潤発(チョウ・ユンファ)が亀仙人を演じるには、少なくとも亀の甲羅ぐらいは必要だ。孫悟空も西洋人の『武昆』になり、幼稚で腕白なところが全くない。ストーリーでも原作を尊重していない所が多い」と厳しく批判する。

 漫画の孫悟空は子供の無邪気さが大きな見所だが、映画では全く違う。「おじいさん、カンフーのほかに何か教えてもらえないだろうか。例えば女の子を追いかけるとか」という台詞も議論の的となったが、男女をまだ十分に見分けられない孫悟空が、彼女を作ろうと思うのはやはり米国の青春ドラマの域を脱していない。

 また孫悟空が片足で自転車に乗りキャンパスに入るシーンも、米国の青春ドラマのようだと指摘されており、ジェームズ・ウォン監督は香港出身だが、「長い間、米国映画の影響を大きく受けている」と率直に認めている。



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