◆出演した中国のテレビドラマでの日本の軍人のイメージ
矢野浩二さんは今まで数多くの日本の軍人を演じてきた。その中でも『走向共和』で明治天皇を演じたことはよく知られている。「最も満足している役は」とたずねると、「まだないです」と謙虚な答えが返ってきた。
「2003年に『記憶の証明』、その後は抗日戦争をテーマにした『烈火金剛』などに出演しましたが、最初はあまり知らていなかったこともあり、仕事ということで演技をする時は監督の話をよく聞いていました。自分も何も考えていませんでしたし、たとえ考えていたとしても自分の考えは言えなかった」
矢野浩二さんの最新作は、高希希監督の『狙撃手』と于栄光監督の『翡翠鳳凰』で、09年7月~8月ごろに放映される予定となっている。
「ここ数年は演技する時に自分の考えを言うようになり、監督と色々、相談するようにもなりました。新作の『狙撃手』や『翡翠鳳凰』も監督と話し合い、自分のアイディアを聞いてもらうことができ、ここ数年の作品の中では比較的、満足できるものです」
日本の軍人役について矢野さんは以下のように語る。
「日本の軍人役といっても色々な人物がいます。『赤色経典劇』(抗日戦争をテーマとするドラマ)では、日本軍人のイメージは個性なく描かれていましたが、そのイメージもだんだん人間的になってきました。私もこういった人間的な面を演じたい。例えば、『翡翠鳳凰』では、中国が好きなために矛盾している日本人を演じ、その孤独さとどうしようもなさを演じようと思いました。
中国の矢野さんのファンたちは、日本の人たちが日本の軍人を多く演じてきた矢野さんをどう見ているのかとても心配していると言うと、矢野浩二さんは少し考えてからこう答えた。「今までは色々と矛盾もありましたが、今はもう解決しました。俳優にとって重要なのは演じることです。どんな人物であろうと、どんな役であろうと、演技ができることが一番幸せなのです」
※この記事は、「中国網(チャイナネット)日本語版」による提供です。中国網は中国国務院新聞弁公室の指導を受けて、中国互聯網新聞中心が各国語で運営する、中国政府による中国情報ポータルサイトです。URL : http://japanese.china.org.cn/
【関連記事・情報】
・中国ドラマで日本軍人を演じる俳優、矢野浩二氏(2009/03/23)
・中国から見た日本「日本は不景気から必ず復活する」(1)(2009/03/02)
・中国から見た日本「草食男子が増える理由は?」(2009/03/12)
・中国から見た日本「麻生氏のビッグマウスの真意は」(1)(2009/03/13)
・中国から見た日本「日米同盟は後退せずとも前進もない」(1)(2009/03/11)