【概要・特色】 寿スピリッツ は、鳥取に本社を置く和洋菓子大手。観光土産では最大手。
近畿・中四国・九州などの西日本が中心だが、北海道や東京にもネットワークを持つ。07年3月期の売上高は172億円。経営理念は「喜びを創り喜びを提供する」。
■09年3月期を大幅増額、前期比68%の営業増益
【業績】 2月3日の開示情報によると、09年3月期の配当を従来の年20円から倍増の年40円とした。業績が好調なため。2月3日に次の通り09年増額修正している。
売上高:175億円(前回予想175億円、前期172億300万円)
営業利益:13億円(前回予想9億4000万円、前期7億7300万円)
経常利益:13億円(前回予想9億円、前期7億5200万円)
純利益:7億円(前回予想4億7000万円、前期1億8300万円)
売上こそ当初予想を据え置きなものの、営業利益は当初予想に比べ38%、昨年比では68%と大幅な伸び。純利益に至っては当初予想に比べ49%、昨年比では3.8倍と大きく伸ばしている。
要因としては、粗利率の高い通販事業への取り組み強化、高付加価値商品への開発・移行、また製品コストの見直し、不採算店舗の閉鎖などを行った結果、予想以上の効果が出たため。
08年3月期は利益面で昨年を下回ったが、その反省を生かし今期は一転最高益予想になるまで回復している。ただ、売上は当初予想通りだが、商品構成の見直しや不採算店舗などの見直しによるもの。
■PER7倍台、過熱感なくなれば再上昇期待で押し目買い
【株価推移】 寿スピリッツの株価は、業績修正を発表した翌日の2月4日から2日連続ストップ高になるなど急騰。それまでの800円付近のモミ合いから一気に1000円大台に乗せた。1000円台への回復は07年11月以来、1年3ヶ月ぶり。その後は配当取りも肺って24日には1125円の高値を付け、配当落ち後は1010円台に調整。
また、昨年10月10日の安値562円から1125円まで2倍の上昇。また、3月27日時点の株価1022円でも、26週線からの乖離率は28%と高く、過熱感がある。
【投資スタンス】 PERは予想1株利益133.5円に対し7・7倍。3月期の配当は落としたが、10年3月期も年40円は継続するものとみられ利回りは3.9%。指標面では割安感が強い。しばらくは1000円付近での攻防が続くだろうが、26週線自体が上昇し、乖離率が縮小すれば再上昇は十分期待される。
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