経済産業省は20日、2010年5月に始まる上海国際博覧会(上海万博)に出展する日本館(=完成予想図=)の事業費130億円のうち、民間協賛金が62億円に達したと発表した。日本館の愛称は「紫蚕島」で、日本名は「かいこじま」に決まった。


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 協賛したのはキヤノン 、トヨタ自動車 、パナソニック 、日本貿易会、電気事業連合会はど22企業・団体。日本館は床面積が約6000平方メートルで、日本がこれまでに出展した海外博で最大規模。上海万博で中国外による展示館としても最大だ。

 愛称は、応募総数3600件の中から、中国人の既婚女性の作品が選ばれた。薄紫色の繭(まゆ)の形で、日中の文化的つながりを象徴する絹糸に通じることなどが評価された。また、「いつか高貴な姿に生まれ変わる意味で、中国では不老不死の象徴とされる」ことなども理由になった。


 展示ディレクターの若松浩文氏によると、日本館の展示コンセプトは「笑顔のつながり」。環境問題など、人類が直面する共通の課題には、科学技術だけでなく「心のつながり」が必要との考えから、「地球と人類への思いやり」を表現するという。

 なお、中国人は日本の国土の形を蚕に例えることがある。「小さいが、一生懸命に仕事をしつづける」イメージとも重なるという。(編集担当:如月隼人)

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