中国・浙江省のインターネットメディアによると、同省杭州市内の江南食品市場そばの倉庫で2008年7月26日に発生した火災で、倉庫経営者はこのほど、泊まりの倉庫警備員を務めていた男性を相手に損賠賠償600万元(約8460万円)を求める訴訟を起こした。

 男性は1982年生まれ。
約1カ月前に雇われた。故郷の江西省に、妻を残しての生活だった。

 調べによると、性的欲求を覚え午後10時半ごろ、自慰行為をした。人に知られるのがいやで、ちり紙に火をつけて燃やして、そのままごみ箱に投げ入れた。10分ほどして気がつくと、ごみ箱が燃え上がっていた。「前にも同じことをしたが、大丈夫だった」という。

 火は倉庫全体に広がり、消防車計19台が駆けつけ消火にあたったが、倉庫のほとんどが燃えた。鎮火は翌28日午前1時ごろ。死傷者は出なかった。

 倉庫経営者は保管していた商品を含め、警察・消防当局が認めた被害総額760万元のうち男性に600万元分の責任があるとして、訴訟を起こした。

 男性側弁護士は「火事の原因になったことは事実だが、現場には消火器などがなかったので、消し止めることができなかった。そのため、大火災になった主要な責任はない」と主張。
経営者側は「男性が火を発見した時、火勢はすでに強かった。消火器があったとしても、消し止めることは不可能だった」などと主張して、争っている。(編集担当:如月隼人)

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