撮影場所は湖北省襄樊市内。問題の1室のベランダには、ごみが欄干の高さ以上に高く積まれていた。女の子2人は、ごみの山の上や欄干の上に乗って遊んでいた。周囲の人も気にしない様子だったという。「小主子」さんが調べたところ、アパートは現地政府が手配して、低所得者に安い家賃で貸している部屋だった。父親は足に障害があり、昼間は仕事に出ている。母親は病気がちだが、近所の人によると、これまでに深夜にごみ拾いを行っている姿が見かけられたという。
「小主子」さんは後日、改めて一家が住んでいる部屋を訪れた。家族は政府の民政部門から1カ月に約300元(約4160円)の生活補助を受け取っているが、生活は極めて苦しい。賞味期限切れの食品などを拾ってきて食べている。
母親は寝込んでいる。子供は11歳の姉と9歳の妹。夏休みの宿題帳を見せてもらったところ、几帳面な字が書き込まれており、勉強はしっかりとしているようだが、妹は全身に皮膚病があることが分かった。
同掲載を転載した鳳凰網には、多くの声が寄せられた。「貧困な人のことを,もっと考えねば」、「国家の指導者は、こういう状況を見てどう思うのか」、「不思議なことではない。金は利益を上げるグループが独占しているからだ」、「富む者はますます富み、貧乏人はますます貧乏になる」、「農村ではもっとひどい」など、貧困問題や貧富の格差を指摘・批判する意見が多い。
「朱門酒肉臭、路有凍死骨(金持ちの家には酒や肉が腐るほどあり、道端には凍死した人が打ち捨てられている)」との杜甫の詩を用いた批判や、「共産党がわれわれに贈ってくれた幸福な生活に感謝しよう」との皮肉もある。
中新社区に寄せられた意見は少ないが「この件に対して私は重要な指示を行った。該当地区政府の関連部門に、重視するよう求めた」との書き込みがある。
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◆解説◆
中国の家庭では夏の暑い時期、小学生低学年程度の男の子なら、素裸にして遊ばせる場合もあるという。しかし女の子の場合、少なくとも都市部では、幼児以上になってから、裸を外部の目にさらすことは避ける。上記投稿で取り上げた記事の家庭は、子供の保護も満足にできる状態ではないことがうかがわれる。
なお、原文はゴミの山や欄干から身を乗り出すなど、少女らがいかに危険な状態で遊んでいたかを伝える写真を複数枚掲載した。ただし、かなりアップで撮影しているため問題があると考え、本記事では採用しなかった。(編集担当:如月隼人)
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