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いつ、誰が名付けたのかはわからないが、中国のトイレは「ニーハオトイレ」と呼ばれている。事の経緯を明らかにするため、私はネットで「命名者」を探してみた。
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それによると、大雑把に「外国人である」との意見もあれば、明確に「日本人である」と指摘する意見もあった。一部の日本人も自ら「日本人が名付けた」と認めており、実際に日本では「ニーハオトイレ」という言葉は広く知られている。
ここで日本人が「ニーハオトイレ」と命名したと仮定しよう。次に命名の時期についてだが、「前世紀ではないか」という意見があった。しかし私はそれほど前の話ではないと思う。
私がそのように思う理由の一つは、前世紀における北京では「厠所(トイレの意)」という言葉は使用されておらず、単に「厠」または「茅房」と呼ばれていたからである。また、北京で最も頻繁に使用されていた挨拶の言葉は「ニーハオ(こんにちは)」ではなく、「ご飯は食べましたか?(吃了マ マは口へんに馬)」という言葉であった可能性が高く、この当時であれば「ニーハオトイレ」は「ご飯は食べましたかトイレ」であるべきだからである。
さて、「ニーハオトイレ」とは遮るべき壁がないためにトイレで誰かと顔を合わせたときに互いに「ニーハオ」と挨拶せざるを得ないトイレ、という意味である。
改革開放以来、中国の大都市における「ニーハオトイレ」は減少の一途をたどっている。特に観光地におけるトイレのハード面は明らかに改善している。数年前、北京市旅游局が公衆トイレに対して面積や水洗設備等の基準でランク付けを行った。
それによると、北京市内の四つ星トイレは88カ所、三つ星トイレは161カ所、二つ星は312カ所、一つ星は110カ所となっている。これらのトイレは頻繁に断水したり、無料のトイレットペーパーがなかったりする場合がほとんどだが、それでも隣との「遮り」だけは存在するのがほとんどで、現在のところ「ニーハオトイレ」が存在するのは一部の旧市街区域のみとなっているようだ。(つづく 編集担当:畠山栄)
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