地元でよく知られている味噌店を訪れた。ここは普通の観光客がめったに訪れない場所で、中国人団員たちにとって日本の味噌文化を身をもって体験できる貴重なチャンスとなった。
味噌店には数多くの巨大な杉桶があった。この杉桶で作られた味噌は500グラム1500円くらいするが、普通の鉄などの金属の桶で作られたものであれば150円程度しかしないとスタッフが紹介してくれた。
原料は外国からの輸入品でなく、「長野県産の大豆」と杉桶に明記されている。味噌の多くが速成醸造法で数週間から2、3カ月、長くても6カ月くらいで作られるのに対し、熟成に三年間かけているのが最大の特徴で、それによって「信州三年味噌」とも呼ばれている。
味噌の起源は中国にあり、7世紀に日本に伝わると次第に日本独特の調味料となった。そのため、中国の農業作業者たちも親しみやすかったようだ。雲南省宜良県で森林を経営する団員の何継蓮さんは味噌の作り方の説明を聞き、「作るプロセスは中国とまったく同じで、中国も大豆と塩と攪拌機で作る。私のふるさとでは味噌作りが盛んで、違うところと言えば、雲南省の人たちは辛いものが好きですから、味噌に必ず唐辛子を入れることくらいだ」と話す。
昼食は、少し赤い味噌焼きおにぎりと三年味噌の豚汁、味噌漬け、味噌アイスのデザートなど、味噌づくしだった。
「日本には他にも有名な味噌があるのか」と、同行者に聞いてみると、「ほかに東京や京都にもある。信州の味噌はそれに比べるとちょっと濃い」と教えてくれた。各国、各地方にはそれぞれの独特な文化がある。グローバル化がどんどん進む中、この貴重に保たれた伝統や、ほかの地方との小さな違いを見つけて味わうのは一番楽しいことではないかと思う。(情報提供:チャイナネット)
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