チベット原産の大型犬、チベタンマスティフは白・黒・茶色が一般的な毛色と言われているが、その祖先は灰色だったという。先日、江蘇省常州市で灰色の毛を持つ子犬が誕生し、「先祖返りした」と話題になっている。
中国網が伝えた。

 この灰色のチベタンマスティフは、黒毛の父親と茶色の毛を持つ母親の間に生まれた7頭の子犬のうちの1頭で、生後1カ月ぐらいだという。他の6頭は茶色や黒の体毛で、この1頭だけが全身灰色の毛を持っているとのことだ。獰猛(どうもう)な性格で知られているチベット犬の祖先はさらに激しい性格だったようだが、灰色の子犬もその性格を受け継いでいるのか、人がちょっと近づいただけで「ウーウー」と威嚇の声を挙げるという。

 専門家によると、チベタンマスティフはもともと灰色の毛で青い目をしていたが、遺伝子が不安定なために進化の過程で現在では灰色の「原種」はほとんど見られなくなったそうだ。両親がその遺伝子を持ち続けていたことが考えられるが、現在、灰色のチベタンマスティフが生まれる確率は24万分の1。まさに非常に珍しい「先祖返り」なのだという。

 この珍しい子犬を一目見るべく、各地から犬の愛好家たちが見学にやってくるという。地元では、繁殖を通じて遺伝子を残しつつ、子犬を地域の宝にしていきたいと意気込んでいるようだ。(編集担当:柳川俊之)

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