中国の健康促進番組「健康大講堂」ではこのほど、上海市衛生局、同市健康教育所が合同で「性早熟」について解説。
兪教授によると、食肉の「高リスク食材」として、鶏肉や鴨、ガチョウなど家禽(かきん)類の頸部(けいぶ)を挙げ、成長促進剤などが頸部から投与され、薬剤が残留しやすいことなどを理由に、「同部位の摂取は性早熟のリスクが高い」と伝えた。また、旬でない野菜などは、生産過程で農薬や化学肥料、成熟を促す「催熟剤」などが大量に用いられている可能性が高いと指摘し、大量の摂取を控えるよう呼びかけた。
兪教授はまた、フライドチキンやフライドポテトなど高カロリーの揚げ物が脂肪過多を、動物の内臓のなどの煮込み料理が内分泌異常などをそれぞれ引き起こしやすく、いずれも子どもの性早熟を招きやすいと説明。また、食事の摂取により体内に蓄積されたホルモンが、新陳代謝によって体外から完全に排出されることはないため、子どもにはなるべく、これらの食品を与えないよう注意をうながした。
このほか、上海市中医医院の朱凌云教授も、「ホルモン異常は、同じような食品ばかりを食べることによって起こりやすくなる」と指摘し、種類豊富な食材をバランスよくとる食生活が子どものホルモン異常を食い止め、性早熟を防ぐと語り、食材や栄養バランスの偏った食事が招く危険を喚起した。(編集担当:金田知子)
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