16日に上海市政府が行った記者会見で、上海消防局の陳飛局長は「分析の結果、今回の火災で消火及び救助にかかった時間は4時間ほどで、都市部の高層住宅の消火・救助活動の難しさが明らかになった」と語った。目撃者の証言によると、いたる所で炎が引火し、マンションはあっという間に猛火に包まれた。ビルがこれほど急速に燃え広がるのはめったにないことである。なぜ、このような大規模な火災になってしまったのか?
まず原因の一つとして、修理作業のために建物の外壁を囲むようにして組まれていた足場が挙げられる。足場は燃えやすいナイロン製の網で覆われており、踏み場も竹で組まれていた。
陳飛局長は、「高層建築物は普通の建物と違い、住居ビルとオフィスビルでもまた火災のタイプが違ってくる。住居はより可燃性のものが多く、大火災になりやすい。高層建築物は『煙突効果(火災の発熱によって暖められた空気が上昇し、急速に上階に広まる。
今回の火災には45の消防チーム、122台の消防車、1300人以上の軍人が駆けつけ救助活動に参加した。消防隊が現場に到着した時、上層階はすでに炎に覆われていた。200人あまりの消防隊員が燃え盛る炎に果敢に立ち向かい、107人の救出に成功した。
消火には、300メートル先まで消火できる泡沫(ほうまつ)放射装備の消防車が動員された。
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