問題のビルは同市にある「江蘇超創情報ソフトウェア発展有限公司」の新社屋ビル。2009年11月に着工して先日完成したが、基礎の沈下、壁面の亀裂、屋上の漏水などの欠陥が早々に現れたほか、高さ33.6メートルの柱が大きくずれていることが判明した。プロジェクト責任者の話によると、施工技術員の手抜きにより、3センチメートルとされている誤差基準に対して柱の1本は4倍の12センチメートルの誤差が生じていたという。
建設を請け負った「鎮江第二建築プロジェクト有限公司」の責任者は、施工に問題があったことを認めたものの、「柱の誤差は7~8センチメートルに過ぎない」としたほか、「亀裂や漏水などはたいした問題ではない。改修や塗装で補強できる」と強気の姿勢を見せており、両者との間で揉めているようだ。
いずれにせよ、こんな建物の中で仕事はしたくないものである。(編集担当:柳川俊之)
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