4日夜に化学薬品タンク車の衝突事故で大量のフェノールが川に流出し、5日には水源上流の工場による汚染物質の垂れ流しが発覚し、飲料水確保のパニックが発生した浙江省杭州市。折りしも、同市内では「水道水から青い水が出た」との情報が寄せられた。
専門家が分析したところ、意外な「汚染源」が特定された。中国日報が伝えた。

 「水道の蛇口から青い水が出る」杭州市郊外の市民が5日、新聞社に通報した。折りしも水質汚染が取り沙汰されていることもあり、「青い水」は国の水質検査機関に送られて分析が行なわれた。その結果、水からは洗浄剤成分が検出され、トイレタンクからパイプを逆流して蛇口から出てきたと特定された。

 専門家は、一定時間の断水で水道管が空になると、給水が再開した際にタンク内の圧力が高まり逆流が起きると説明した。また、タンクの欠陥も原因のひとつであるとし、たタンクのメンテナンスを行なうよう呼びかけた。

 9日にも同市内で「浴槽の水が青い」との連絡があったが、こちらはソーラー給湯器の銅管から銅イオンが溶け出したものであると結論づけられた。(編集担当:柳川俊之)

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