河南省鄭州市内の集合住宅で28日午後2時ごろ、都市ガスの爆発事故が発生した。爆発を起こした部屋の住人はトイレにいたため無事だったが、ベランダが崩落し、階下の住人1人が破片で負傷した。
大河網が報じた。

 爆発事故が起こったのは九如路と天賦路の交差点付近にある3階建ての集合住宅。3階の1室の南側にあったベランダの鉄枠やガラスが吹き飛び、ベランダそのものも崩落した。室内にあった椅子4脚も、十数メートル離れた場所に落下した。部屋の北側の窓ガラスも吹き飛んだ。爆発を起こした建物に面して30メートルほど離れた場所に建つ集合住宅でも、窓ガラスがいっせいに割れるなどの被害が出た。

 爆発を起こした部屋には住人の女性1人がいたが、トイレにいてけがはなかった。昼食を食べに帰宅した子供を学校の午後の授業に送り出し、トイレでかがんで拭き掃除をしていた。「グアン!」という耳をつんざく音がして、天井から吊っていた装飾品が落下して当った。意識が遠のき、しばらくは立ち上がれなかったが、けがはしていなかったという。

 しかし、階下住人のひとりが、爆発で飛び散った破片で負傷した。病院で治療を受けたが、その日のうちに帰宅した。


 ガス会社によると、窓やドアが閉まっていた室内でガスのゴムホースが脱落したためにガス漏れが発生し、家電器具内部で発生した火花が引火したとみられる。詳しくは調査中という。

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◆解説◆
 中国で都市ガスが本格的に普及したのは1990年代だ。2000年ごろからは、個人の住居内または共用部分でのガス管や各種設備の老朽化によるガス漏れなどが多発するようになった。ガスボンベを使う、いわゆるプロパンガスでも、部品の老朽化、不適切な取り扱い、粗悪なボンベなどが原因の爆発事故が多発している。(編集担当:如月隼人)

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