中国貴州省で15日、下水溝などの廃油を再生した食用油、いわゆる「地溝油」の使用を疑った高校の生徒が食堂のガラスやテーブルを破壊した。鳳凰網が伝えた。


 事件があったのは、同省仁懐市の第4中等教育学校。生徒の話によると、事件は14日に学校の食堂で誰かが「地溝油」の桶を発見したことが発端になったという。15日の昼食時、一部生徒が食事をひっくり返して抗議の意思を示すとともに、学校側に説明を求めた。

 さらに現地時間同午後8時、「学校の食堂が『地溝油』を使っており、生徒の体に悪影響を及ぼしている」とのビラが登場した。すると、生徒たちの不満が一気に爆発し、午後11時前に一部生徒が食堂に乗り込み窓ガラスやテーブルなどの設備を破壊した。現場では300人あまりの生徒が破壊の様子を傍観していたという。


 事件の通知を受けた市の担当者は、夜を徹しての説得作業にあたった。「安全調査を実施する」という市の上層部の意向を伝えると生徒たちは態度を軟化、16日早朝までに全ての生徒が解散した。

 市の当局は、校長を一時停職させるとともに「地溝油」使用に関する調査を進めている。(編集担当:柳川俊之)