16日に沈没事故を起こした韓国の旅客船セウォル号が、事故当時、入社4カ月の新人である20代の女性3級航海士が運航を担当したことが分かった。船長は操舵室の外で休息を取っていたという。
複数の韓国メディアが報じた。

 危険水域であっても、必ず船長が必要という規定はないが、経験が未熟な3級以下の航海士が運航する時は操舵室から上級の航海士などがアドバイスをするのが一般的だという専門家のコメントも伝えた。

 また、事故が発生した海域は水の流れが速いことが有名な、危険な水域であったことから、適切な措置がとられていたか議論されるであろうと見られている。

 一方、セウォル号の乗組員たちの証言などによると、当時、船長は操舵室にいなかった可能性が高い。病院で治療を受けている何人かの乗組員は、事故の1時間以上前の16日午前7時30分頃、操舵室のシフト交代が行われた時点で、船長イ・ジュンソク氏は、操舵室にいなかったと証言している。

 さらに、国内最大級の客船であるセウォル号の運航に責任を持つ船長が1級航海士ではなかったという点も問題視されている。
今回の運航では1級航海士の元船長は休暇を取っており、そのため2級航海士のイ・ジュンソク氏が船長となった。

 フェリー業界のある関係者は「2級航海士が1級航海士に比べて操縦能力が落ちるということはないが、国内最大級規模の客船であるため、1級航海士に船長を任せるのが適切だと思う」と述べた。(編集担当:李信恵)


【関連記事】
韓国旅客船沈没、事故が示した「啓示」・・・船員の「職業モラル不足」=中国メディア
【中国BBS】安倍首相の韓国旅客船事故への「協力指示」を勘ぐる声
韓国旅客船沈没事故、不謹慎な「潜水写真」を公開したモデルに猛烈な批判=韓国
韓国旅客船沈没事故、英メディアが「船長脱出の瞬間」の画像を公開=中国報道
韓国旅客船沈没事故、引率の教師が自殺か、遺書に「あの世で子どもたちの教師続けたい」=中国報道