韓国外交省は2日、イタリアの博物館で行われる修復作業で、文化財の修復分野で主流の「和紙」ではなく韓国の「韓紙」が初めて使われることになったことを、韓国メディアに明らかにした。

 韓国の報道によると、修復作業が行われるのは、イタリア・ミラノの博物館が所蔵するローマ教皇ヨハネ23世(在位期間:1958-1963年)の地球儀。
ローマ教皇の在位中、バチカンの応接室に置かれていたもので、周囲は4メートルを超える。

 初めて韓紙が使用されることについて、韓国側は、主に日本の和紙が使われている修復分野での新しい転機になるとみている。外交省は2014年から和紙よりも優れた部分など韓紙の優秀さを専門家にアピールし、今回の成果につなげたという。

 韓国メディアは、「韓紙の耐久性は8000年に達するが、和紙は3000年程度だとイタリア側は推定している」と紹介。長所として、和紙よりも原本の紙とよく合い、黄ばみの広がりが少なく、和紙よりも価格が安いことを挙げている。

 外交省は、文化財修復の紙市場を、年間数千億ウォン(数百億円)に達すると試算。今回を契機に、韓紙が本格的に市場に進出すれば年間200-300万ユーロ(約2億6000-3億9000万円の輸出効果があると期待している。同省は今後、文化遺産を多く保有する英国、スペイン、フランスなどにも韓紙の進出を目指す方針という。

 韓紙の輸出をめぐっては、14年12月に、韓国の韓紙メーカーとイタリアの最大文化財修復用品企業とが、韓紙の輸出契約を初めて結んだという。

 韓国メディアによると、チャン・ジェボク駐ミラノ総領事は「日本が独占する文化財修復紙の市場で、韓紙が初めて使用されたことに意味がある」と説明し、「しかし韓紙の製造企業は日本よりも非常に少ない。これを克服する努力も並行して進める必要がある」と話した。(編集担当:新川悠)(写真はソウル新聞の3日付報道の画面キャプチャ)


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