中国メディアの参考消息網はこのほど「日本は宇宙人侵入を否定。元首相夫人はUFOにさらわれたと言っていた」と題する記事を掲載した。


 記事本文はまず、1日の参議院予算委員会でアントニオ猪木議員が、宇宙人によるUFOの領空侵犯に対応するため、自衛隊機が緊急発進したことがないかと質問したと紹介。アントニオ猪木議員いついては、「有名なレスリング選手であり、変わり者の議員」と説明した。

 記事は続けて中谷元防衛相の答弁を紹介。「航空自衛隊では、我が国領域上空に侵入の恐れのある、正体不明の航跡を探知した場合には、必要に応じて航空機を緊急発進させ、目視による確認をすることとしております」、「ご指摘の『地球外から飛来した未確認飛行物体』を発見した事例については、承知をしておりません」と、“真面目に”回答したと伝えた。

 記事は次に、鳩山幸元首相夫人の発言や著述を紹介。「前世ではトム・クルーズの知り合いだった」と述べ、さらに著書では「自分としては、肉体が眠っている間に、魂が三角形のUFOに乗って金星に行って来たと思っています」、「ものすごくきれいなところで、緑がいっぱいでした」と表明したと紹介した。

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◆解説◆
 中国ではメディアが記事を発表する際に、冒頭部分で「核心提示」として内容の中核部分をまとめることがある。参考消息網の同記事は「核心提示」として「当時の日本のファーストレディーだった鳩山幸さんは、前世ではトム・クルーズの知り合いだったと発言。著書では、自らがかつて宇宙人にさらわれたと」と鳩山幸さんの言動にのみ注目した。

 同記事は米国のオバマ政権も2011年、地球外生命について「米国政府は地球外の生命についての証拠を持っていません。地球外の存在が人類に連絡したり接触をした証拠も把握していません」と回答したと紹介。国会の場で議員が「地球外の存在に対する防衛問題」に言及したことには“一定の理解”が可能だが、日本の元首相夫人が「宇宙人にさらわれた」と表明したことは、“完全に特異な事例”に思えたようだ。
(編集担当:如月隼人)(写真はCNSPHOTO提供。2009年10月17日、東京国際映画祭の開幕セレモニーにて)


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