韓国メディア・亜州経済の中国語版は23日、韓国で青年の就職状況が厳しくなっており、海外留学から帰ってきた人材ですら「きつい・汚い・危険」の「3K」労働に従事する状況であると報じた。

 記事はまず、オーストラリア留学から帰ってきた女性が現在ソウル市内の美容技術学校に通い、いわゆる「あかすり師」を目指していることを紹介。
そのうえで、発展途上国から来た労働者によって穴埋めされてきた「きつい・汚い・危険」の「3K」(原文では「dirty・difficult・dangerous」の「3D」)職業に、近年の景気低迷によって若者が自身の価値を下げて身を投じる傾向が出てきたと伝えた。

 そして、韓国産業人力公団が23日に「近年、3K業界の従事資格証取得のために関連研修機関で学ぶ20-39歳の青年が大幅に増えている」との情報を発表したと報じた。

 あかすり師協会関係者によると、これまで研修を受けていたのは主に40歳以上の人だったが、昨年から20-30歳の若い受講者が大きく増加し、現在では受講者全体の20%を占めるとのこと。また、これらの受講者には大学院生、海外留学帰国者、司法試験に向けて準備している学生などが目立ち、「現実を認め、自分の価値を下げて技術を身につけ、就職のチャンスを多く獲得せざるを得ない」のだという。

 記事はまた、食肉の屠殺も最近若者のあいだで注目の仕事となっていると紹介。ソウルの著名大学を卒業した大学院生は現在、精肉処理技能師の資格取得に向けて取り組んでいるとした。そして、同公団のデータでこの資格試験を受けた20-39歳の人の数が2012年の772人から14年位は1045人にまで増加したことを併せて紹介した。

 記事は最後に、高麗大学の社会学専門家がこれらの状況について「就職戦線の厳しさを表している。一方で、人材の浪費とも言える」と指摘、政府に対して質の高い就職口を生み出す関連政策を速やかに出すよう提言したことを伝えた。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)peogeo/123RF.COM)


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