中国メディア・現代快報は13日、江蘇省揚州市にある魚の養殖池で奇形の魚が大量に見つかり、付近の化学工場で先日発生した有毒ガス漏れ事故の影響を受けた可能性があると報じた。

 記事は、この養殖池では今年(2015年)9月初めより大量の魚が死ぬ事態が発生、死んだ魚を調べてみると尾ひれや骨の奇形、目や鰓に異常が見つかったと紹介。
2013年の秋に養殖をするようになってから初めての状況であると経営者が語ったことを伝えた。

 また、死んだ魚の数は増え続けており「ここ2日間の作業は池から死んだ魚を引き揚げることになってしまっている」とした。

 魚の奇形や大量死が発生した原因について記事は、現場から数十メートルの場所にある化学工場で8月30日に発生したガス漏れ事故の影響が疑われると説明。「爆発があってガスが漏れ、鼻をつくにおいが充満した。これ以後、周囲の作物が枯れ始め、池でも魚が死ぬようになった」とする経営者の話を紹介した。

 そのうえで、現地の環境保護当局と水産当局が調査を実施したところ、今回の減少は病気によるものではなく、汚染の影響であるとの判断が下され、サンプルを採取したうえでの水質検査が実施されることになったと伝えた。

 天津の化学薬品工場爆発事故以降、全国各地で大小さまざまな爆発事故が取りざたされている中国。とくに化学工場の爆発事故では、爆発による被害に加えて周囲の環境への悪影響も憂慮しなければならない。今回異常が見つかった養殖池の経営者は「事実がはっきりするまでは出荷しない」と語っているが、その間の損失を誰が補てんするのかという問題も解決しなければならない。(編集担当:今関忠馬)(写真は現代快報の13日付報道の画面キャプチャ)


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