中国メディアの「騰訊網」はこのほど、中国の空対空ミサイル「PL-10(霹靂-10)」は、射程を犠牲にしても加速性能を向上させることで米戦闘機「F-22」を“仕留める”能力を強化したと主張する記事を発表した。中国ではこれまで、「『PL-15』空対空ミサイルは、早期警戒機を攻撃するために、旋回性能を犠牲にして航続距離を伸ばした」との文章も発表されている。


 騰訊網が掲載したPL-10についての文章は、現在までの「空対空ミサイルの進化の概略」を紹介。最も早い時期には目標機に「ぴったりと追尾」して発射する必要があったが、技術が進むと「相手機の後方の広い角度から攻撃可能。自機と相手機の進行方向がかなりずれていてもよい」、「相手機の前方から向かい合う形での攻撃も可能」となった。

 現在の空対空ミサイルには、相手機と並行あるいは反行して飛行している場合でも、発射が可能である性能が求められる。そのためには、強大な加速性、高速性、機動力が必要だ。

 PL-10は固体燃料ロケットエンジンで推進する。
騰訊網によると、高度3000メートルをマッハ0.9で飛行する機体から発射された場合、エンジンは2.5秒で燃焼を終え、速度はマッハ4.0に達する。

 文章は、PL-10の最高速度は、米国の「AIM-9(サイドワインダー)」ファミリーの最高速度がマッハ2程度であるのにくらべて、極めて高速と指摘。ステルス戦闘機同士の空戦について、近接してから相手機を確認する状況が増えるとの見方を示し、「近距離でのドッグファイトの可能性は消えていないばかりか、ミサイルの性能に対する要求は、さらに高まっている」と主張した。

 文章は一方でPL-10について、加速性、高速性、機動力を獲得するために、AIM-9と比較して「航続距離が短い」などの代償も必要だったと論じた。

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◆解説◆
 中国では9月、空対空ミサイルの「PL-15」について、「早期警戒管制機攻撃に特化」と論じる記事が発表された。

 同記事によるとPL-15はラムジェットエンジンの採用で、400キロメートルという長大な航続距離を得た。
ただし、ラムジェットエンジンの特性として、速度が低下する急旋回は不向きという。

 そのため、PL-15の目標としては旋回性能のよい戦闘機は不向きで、大型で旋回性能も高くない早期警戒管制機を遠方から攻撃し「敵の目を奪う」ことを目的とするミサイルという。(編集担当:如月隼人)(写真は上記騰訊網の記事掲載頁キャプチャー)


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