重慶晨報によると、重慶市玉帯山小学校が24日「民俗文化を次の世代に伝える」ことを目的として、校庭で豚の屠殺を行い生徒に見学させた。同紙が微博(ウェイボー、中国版ツイッター)で伝えると、称讃の意見が多く寄せられた。


 中国の農村部では、年越しなどめでたい行事の一環として、豚をつぶして盛大に料理を作る習慣が伝えられてきた。玉帯山小学校は生きた豚2匹を購入。近隣住人を招いて、豚にまつわる習俗を生徒に説明してもらい、専門の業者に豚を屠殺してさばいてもらった。さらに理科の教師が、豚の体の構造を説明した。

 場所は校庭で、豚は木の枝につるしてさばいた。生徒は座って見学した。表情を見るかぎり、恐怖を強く感じている子はいないようだ。

 微博に寄せられたコメントで「いいね」が特に多いのは「体を動かそうとしない。五穀の区別もできない。子どもに生活学習をさせるのは、よいことだ」だ。「農村出身の子は知っている。都会ではどうだ? 今は、こういう教育に意義がある」と言ったコメントもある。



 ただし「いいね」の数は少ないが「子どもの時にこんな場面を見たら、心に傷が残るよ」などと、幼い子に対する教育としては不適切との意見も寄せられた。

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◆解説◆
 人は「他の命」をいただけねば生きていけない存在である以上、「食」と「残虐さ」の問題から逃れるわけにはいかない。いわゆる菜食主義者についても、植物にも命がある以上、肉食と本質的な違いはないとの指摘がある。

 インドの政治指導者だったマハトマ・ガンジーはある時期以降、乳製品と果物だけを食べるようになったという。どちらも命を無理やり奪うのではなく、「お飲みなさい、お食べなさい」と与えられるものという理屈からという。しかし、実行は困難である上、すべての人が同様の食生活を採用することもできまい。

 「食」と「残虐さ」の問題には、習慣も大きく影響する。多くの日本人にとって、食用のために家畜を殺す場面は衝撃的だろうが、日本人以外にとっては、刺身を切り取った後、ひれなどがまだ動く魚を一緒に盛り付けて客に供したり、まして「踊り食い」はこの上なく残虐に思える場合が多いという。(編集担当:如月隼人)(写真は重慶晨報の24日付微博投稿画面のキャプチャー)


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