中国メディア・重慶晨報は21日、日本を訪れる中国人観光客による「爆買い」の対象となった日本の電子炊飯器と中国製炊飯器との違いについて「技術よりも、材料にある」と報じた。

 記事は、華南理工大学広州学院の専門家が「日本製品は材料がよく、塗装も耐久性がある。
国産炊飯器の耐久性とは明らかに差がある」と説明したことを紹介。また、中国のメーカーがコストを考慮して耐久性を犠牲にしている背景があるとしたほか、デザインの斬新においても大きな差があると指摘したことを伝えた。

 そのうえで、中国メーカーの炊飯器はコストがもっとも低い昔ながらの底板加熱方式を採用しているのに対し、日本製品は底板加熱以外にも高コストなIH圧力加熱方式などを採用しているとした。また、内釜について中国製がアルミ・ステンレス・陶磁器であるのに対し、日本製は銅や炭、さらには「南部鉄器」に代表される鉄素材を使っていることでふっくらとしてムラのない炊き上がりを実現していると紹介した。

  使用する材料で生じる違いの根底にあるものは、メーカーが製品を作るうえでの考え方の違いであるように思える。記事も指摘しているが、中国メーカーはコスト圧縮によって儲けを出すことを第一に考える傾向がある。かたや日本のメーカーはライバルとの競争のなかで優位に立つために工夫を凝らすことを考え、さまざまな素材の応用や加熱方法の改善を試みてきた。

 中国のメーカーが模倣で培ってきた技術をベースに、自ら研究や探求を進め、品質とオリジナリティが兼ね備わった製品が作れるようになれば、なかば神話めいた感のある「日本の炊飯器は素晴らしい」という中国人消費者の見方も変わってくるだろう。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)


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