中国・山東省のメディア、舜網は2月23日、同省済南市における「ラブホ事情」を紹介する記事を掲載した。記事によると、同市内には「情趣酒店」すなわち「ラブホ」がすでに十数件存在するとのこと。あるホテルでは「タイタニック」、「エーゲ海」、「マージャン」など様々なテーマの部屋が設けられ、円型ベッドを基本にウォーターベッド、バイブレーション付きベッド、回転ベッドなどが用意されているという。また、さまざまな「大人の情趣」を盛り上げるようなグッズが置かれ、ほの暗い照明や幕などムードづくりもされているそうで、イメージとしては日本のラブホテルと大きくは変わらないようである。
記事は、30歳前後の比較的お金を持った人たちがおもな利用者層となっており、イベントや週末になると予約が集中して空き部屋がない状況になるという関係者の話を紹介。一方で、整った設備の店は一部に限られ、多くの「ラブホ」が没個性的で魅力がないほか、衛生面、防音面で問題があると指摘している。記事は、比較的開放的な南方に比べて、同省を含む北方地域の「ラブホ」普及は3-4年は遅れているとの見方も併せて紹介した。
3-4年遅れている状況を打開するうえで大きく立ちはだかるのが、市民の倫理観だ。記事は、市民の間で「道徳的な一線を越えてしまっている」という認識と「カップルの感情の潤滑油になる。露骨な宣伝をしなければ、こういう商業形態はアリだと思う」という意見に分かれていること紹介。また、山東大学の専門家が「法的には問題ない。
日本でも、かつては「ラブホテルはいかがわしい場所」とのイメージが強かった。しかし、エンターテインメント性やテーマ性を取り入れるなど様々な趣向を凝らすことで、カップルが抵抗なく入れるイメージを作り上げた。社会的な変化が著しく、価値観も大きく変わりつつある中国においても、「ラブホ」がカップルの愛を育む大衆化する日はそう遠くないかもしれない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
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