中国メディアの南方網はこのほど、各地の大学生の投稿から選んだとして、学食の「暗黒料理」を紹介した。

 料理に対するイメージには、習慣に由来する部分も大きい。
かつての日本人にとっては、牛肉は豚肉を食べることは「忌避すべき行為」だった。だからこそ、「楊貴妃は きれいな顔で 豚を食い」といった川柳も登場した。歴史的美女が豚肉を食べるなど、想像しがたいということだ。

 しかし、実際に食べれば、「案外、美味しかった」ということも多い。南方網が紹介した「暗黒料理」も、学生らの評判はさまざまであるようだ。

 とにかく“ユニーク”な料理が続く。最初に紹介した1品は「豚肉リンゴ炒め」。ピーマンなども入っている。この料理、学生には評判がよく、ランチタイムには注文が相次ぐおいう。

 どの大学の学食かは紹介されていないが、「おいしいですよ。特に、辛い料理が少ない地方から来た学生に評判がいいです」とという。栄養士は「豚肉リンゴ炒めは“暗黒料理”のように思えますが、果物を料理につかってうまくいく例は多いですよ」と説明した。
また、栄養的にも価値が高まるそうだ。

 記事が次に紹介したのは、福建省ホ田市のホ田学院の第4食堂が「開発」した、「ピーマン麺餅」だ。ピーマンとインスタント麺を湯で戻したもの、卵などを水で溶いた小麦粉の生地で溶き、多めの油で炒める。

 ただ、評判はよくなく、買い求める学生はほとんどいない。食堂側は「人気が出れば続けますが、だめなら別のメニューを考えます」と説明した。(ホは「浦」からさんずいを取る)

 それほど奇抜な食材の組み合わせではない。見た目はちょっと、「お好み焼き」にも似ている。もしかしたら、中国に「おたふくソース」のなかったことが、苦戦の原因かもしれない。

 記事は続けて、「キュウリの1本炒め」、「ゆで卵トマト炒め」、「コーン干しブドウ炒め」などを次々に紹介した。正直に言って、積極的に食べてみたいと思える料理は、あまりない。

 微妙なのが「豚の乳房の煮込み」だ。3×5×5センチメートル程度の角切りで、1面の中央には「乳首」が見える。
茶色をしているのは、醤油をきかせているからだろう。「豚足みたいな感じかな」と味も想像でき、ゼラチン質が多そうなので、栄養面もよさそうだ。

 ただ、この料理を勇んで注文したりすると、周囲から人格面に疑問を持たれそうで、ためらってしまうに違いない。(編集担当:如月隼人)(写真は南方網の上記記事報道の画面キャプチャー)


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