中国メディアの捜狐はこのほど、「日本人は変態なのにどうして、人にこんなに愛されるのか?」と題する解説記事を掲載した。記事は、日本人はたとえ奇妙な性癖を持っていたとしても、それが他人に悪影響を与えてはいけないという、責任感を持っているからだと論じた。


 記事は、世界各国を対象にした性意識についての2012年実施の調査で、日本は「極めて保守的」との結果が出たと紹介。一方で、中国はむしろ性意識が開放されており、さまざまな項目で「米国よりも開放的」との結果が出たことを、中国人が日中両国民の性意識について持っているイメージが覆される結果と表現した。

 記事は上記調査について、日本で成人向け映像作品が極めて発達していることと「矛盾」していると表現。中国人男性で、日本の映像作品のとりこになる男性も多いことにも触れた。

 記事は日本の「大相撲」に触れた。中国人の多くは、力士の多くが肥満体であることを「スポーツ選手として異常」と思い「変態的な競技」と感じる人が多いからと考えられる。

 ただし記事は、若い力士が教室に集まって、真剣な顔つきで書道を学ぶ様子を紹介し、「日本において相撲とは高雅な行いと認識されている」、「力士は熱心さと広い心、誠実さを、謙虚さを具えている」と評価。さらに、「本物の大相撲の力士になろうとしたら、伝統文化と相撲の技の両方を見につけねばならない」と説明。若い力士が毛筆を操る様子を「たいへん興味深く、愛すべき光景だ」と評した。

 文章は、日本の“やくざ”の「指つめ」も紹介。「犯罪組織」とした上で、「もともとは、約束を守らなかったための懲罰」と説明。日本人が約束を大切にし、破った場合には懲罰を受けることをあらかじめ承諾する考え方は、わらべ歌の「指切りげんまん」にも反映されていると指摘した。


 文章は、日本人には「互いに互いを尊重すること」、「それぞれが、自分のやりたいようにしたい」との気持ちがある一方で、「喜んで規則を守り他人を尊重する」考え方や習慣が浸透しているために、「それぞれが奔放でありながら、社会全体としては秩序が保たれている」と主張した。

 さらに「他人に悪影響を与えてはならない」との日本人の考え方は、独特な「お詫び文化」を形成したと指摘。日本語では常用表現だけでも、「すみません」、「ごめんなさ」、「お気の毒」、「ご迷惑をかける」、「ご面倒をかける」、「頭を下げる」、「お詫び」、「謝罪」、「陳謝」など、さまざまなニュアンスの「お詫びの言葉」があり、これに日本語独特の敬語表現を組み合わせると、日本語のお詫び表現の複雑さと豊富さは「世界一」と紹介。

 文章は、中国人が述べる「お詫びの言葉」は、礼儀や素養と直接の関係がなく、「(仕事でミスをして)お詫びをした人も、仕事の能力が低い人とみなされるだけの場合が多い」と指摘。日本人の場合には、「お詫び」が礼儀や文化の一部になっており、「お詫び」をすることが、対人関係の潤滑剤になっていることも多いと説明した。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)


【関連記事】
日本社会の魔法のことば「すみません」  相手の心を気遣うからこそ多用している(編者解説付)
日本人がパリで犬の糞を清掃 パフォーマンスじゃない、どうやら本気でキレイにしたいらしい
日本人は「永遠に学習」を実践している 「平田繁實さん、96歳で大学卒業」に中国メディアが注目(編者解説付)
中国はなぜ、日本への戦争賠償を放棄したのか 答:コテンパンに負けていたからだ(編者解説付)
日本人の言葉に偽りはなかった! 東日本大震災への支援に対し「感謝と恩返しをきっちり実行、それが日本だ!」=台湾メディア
編集部おすすめ