現代人はさまざまな電子機器に囲まれて暮らしている。電子機器はわれわれの生活を便利にしてくれるが、買い替えや故障によって「ゴミ」になった後の処理が世界で深刻な問題となっている。


 電子ゴミは処分するには適切な処理が必要となる。単純に焼却処分すれば有害物質が発生するため、リサイクルによって資源を回収したうえで、環境に負担の少ない方法で処理されなければならない。

 だが、一部報道によれば、電子ゴミの量は世界的に増える一方で、リサイクルなど適切な処理が行われるケースは全体のごく一部にとどまっている。リサイクルが行われない電子ゴミの一部は中国に輸出されており、中国は世界最大の電子ゴミ集積場となっている。その中国において、もっとも多くの電子ゴミが集まるのは広東省の貴嶼鎮(きしょちん)だ。

 中国メディアの慧聡家電網はこのほど、貴嶼鎮は「世界最大の電子ゴミの都」だと伝え、現地では深刻な環境破壊が起きており、人びとの健康被害も深刻だと伝えている。

 電子ゴミは適切な処理が必要であり、プラスチックなどを燃やせば有害物質が発生するのは当然だ。記事は、貴嶼鎮では電子ゴミから金属などを回収したのちに焼却処理などを行っていると伝え、6歳以下の子どもたちの81.8%は血中の鉛が平均より高い数値を記録するなど、健康被害も生じていることを伝えた。

 1トンのプリント基板に含まれる金の量は、1トンの金鉱石に含まれる量の40-800倍に達するとの研究報告がある。さらに電子機器には銀や銅、パラジウムといった貴金属が使われているため、貴嶼鎮では電子機器からの資源回収業が違法産業として急速に拡大した経緯がある。

 だが、電子ゴミからの資源回収業が拡大するにつれ、環境汚染が深刻化している。電子機器に含まれる鉛や水銀、6価クロム、ポリ臭化ビフェニルなどの物質には催奇性や発がん性があるが、電子機器から資源回収を行っている作業場では適切な処理が行われていない。
(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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