中国メディアの捜狐はこのほど、日本の東京大学と中国の清華大学ではどちらの受験がより難しいかというテーマについて論じる記事を掲載した。難しさという言葉を使用しているが、テストの難易度の話ではなく、「大学受験の制度」の違いによる合格難易度を比較した内容となっている。


 清華大学といえば、中国における理系大学として最上位の大学であり、数々の著名学者や政治家を輩出している。中国の大学入試制度「高考」は各大学の各学部、学科がそれぞれどの省から何人取るかを定めている。そのため希望学科が自分の戸籍所在地から学生を募集しないという事態も生じるが、これは学生にとって生まれた場所によって可能性の扉が閉ざされることを意味するものだ。

 一方で記事は、東京大学を含む日本の大学受験について「募集はあくまでも学生の能力に応じたものであり、出身地域は関係ない」と説明。どの大学を受験するにしても、まずはセンター試験を受け、その後にさらに二次試験を受けることになると紹介し、「東京大学を含めた日本の大学は地元の学生を点数上で有利になるように扱うことはしない」と説明した。

 中国の場合、都市部に戸籍のある学生は農村部に戸籍のある学生より合格ラインが低く設定されているため有利となるケースがある。記事が「地元学生を点数上有利になるように扱うことはしない」と説明したのは、こうした中国の受験制度が関係している。

 東京大学も清華大学も日中それぞれの国の高校生が憧れる大学だが、東京大学のほうがはるかに公平に門戸が開かれているというのが記事の要点だ。記事は中国の大学受験について「一生にかかわる大事である」という見方を示しているが、質の高い教育は人生において計り知れないほどの価値を持つ財産になるのはどの国においても変わらない。記事のこうした比較から、日本の大学受験制度の公平さが日本の意欲あふれる学生たちに素晴らしい未来を提供できていることに気づかされる。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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