日本は世界的に見ても治安の良い国だと言えるだろう。事実、日本を訪れた中国人の多くは、日本では置き引きやスリなどが少なく、治安が良いと実感するというが、中国メディアの東方頭条はこのほど、「世界でもっとも治安の良い国は中国なのではないか」と主張している。


 記事はまず、「唐の時代は道で拾った物をネコババする人はおらず、夜も戸締まりをする必要がないほど治安が良かった」と伝え、現代の中国はかつての唐の時代ほど治安が良いわけではないと指摘。シンガポールやデンマークなどの国のほうが中国より相対的に治安は良く、さらに日本人のほうが民度も高いとし、日本を訪れた中国人も「日本の社会は秩序があり、治安も良い」と口にすると論じた。

 それでも、中国は世界でもっとも治安の良い国であると主張し、その理由は「中国には13億を超える人口がいること」だと指摘。人口が多ければ、それだけ人びとの思考や願望も多様化しがちであるうえ、中国は56の民族が共存する多民族国家であり、それでも中国が1つの国としてまとまっているのは「奇跡」であると主張した。

 続けて、中国には「共産党の強力なリーダーシップと優れた社会主義がある」と主張、それによって社会の治安が維持されているとしたほか、中国経済の発展も治安の良さを支える基礎であると指摘。一方、経済発展が失われれば、この基礎も失われることになるとし、中国経済の成長率が鈍化している今、社会情勢が不安定となることこそが中国のリスクの1つであると論じた。


 日本と比べ、中国の治安が相対的に劣るのは間違いない。だが、記事も指摘しているとおり、56の民族が共存し、さまざまな問題を抱えるなかで国をまとめるのは容易ではないのも事実だ。中国経済が抱える問題の1つである生産能力の過剰が近年深刻化しているが、人員整理を行えば大量の失業者が生まれ、情勢不安につながるとの指摘もある。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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