8日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比19.26ポイント(0.61%)安の3128.48ポイントと3日ぶりに反落した。
 利食い売りが先行する流れ。
上海総合指数は前日、昨年9月6日以来、約8カ月ぶりの高値水準を切り上げていた。米中対立の激化懸念もくすぶる。米商務省は7日、華為技術有限公司(ファーウェイ)向けに米企業が半導体などの製品を輸出する許可を取り消したと公表している。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。中国政府の経済対策に対する期待感が持続している。中国の政府系証券紙、中国証券報は8日、専門家の見解を引用する形で、早期の預金準備率引き下げの可能性を報じた。
(亜州リサーチ編集部)
 業種別では、不動産の下げが目立つ。新城控股集団(601155/SH)が5.9%安、金地集団(600383/SH)が5.6%安、信達地産(600657/SH)が3.6%安、緑地HD(600606/SH)が3.2%安、保利発展控股集団(600048/SH)が3.1%安で引けた。
 ハイテク株もさえない。インターネット・セキュリティーの三六零安全科技(601360/SH)が5.7%、産業向けIoT事業の富士康工業互聯網(601138/SH)が3.6%、フラッシュメモリー中国大手の北京兆易創新科技(603986/SH)が2.4%、フィンテック大手の恒生電子(600570/SH)が2.3%ずつ下落した。消費関連株、素材株、インフラ関連株、医薬株、公益株なども売られている。
 半面、石炭株は高い。
陝西煤業(601225/SH)が4.9%、エン鉱能源(600188/SH)が3.8%、中国神華能源(601088/SH)が3.1%、中国中煤能源(601898/SH)が1.8%ずつ上昇した。銀行株、海運株も買われている。
 外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.41ポイント(0.55%)安の253.92ポイント、深センB株指数が5.40ポイント(0.48%)高の1124.10ポイントで終了した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)