日本の交通事故による死亡数は、基本的にこの20年間減少傾向にあるという。これは世界的にみても低い数字のようだ。
世界保健機関(WHO)のデータによれば、人口10万人当たりの交通事故死者数は、日本や英国、シンガポールなど先進諸国では低く、発展途上国では高い傾向にある。

 中国の場合は年間の交通事故死亡者数は20万人を超えている。日本と中国の人口比を考慮しても、中国の交通事故死亡者数は日本の4倍以上の数字となっており、中国でいかに交通事故によって死亡する人が多いかが分かる。

 中国メディアの一点資訊は6日、米国のほか、香港、日本、イタリア、メキシコ、タイ、フィリピンで自動車を運転したことがあるという中国人の見解として、中国で交通事故と死亡者数が多い理由を考察する記事を掲載した。

 記事は、中国の交通死亡事故が多い理由について、しばしば「運転マナーの悪さにあると言われる」と伝える一方、「それは違う」と否定。本当の原因は「交通管理の理念が遅れていること」が主な原因だと主張した。

 例えば、「中国の自動車教習所では安全意識を身につけることを教えてくれない」と指摘。運転席から後方45度に死角があるので、車線変更時は必ず目視で確認することや、霧の時や対向車が来ているときにはハイビームを使ってはならないという「常識」を教官も知らないそうだ。また、警察も安全知識が乏しいため、事故処理で二次被害を誘発していること、高速道路の中央線に無意味に花壇を作り邪魔になっていることなども「交通管理の理念が遅れている」ことを意味するものだと指摘した。

 こうした安全措置は諸外国の経験から学ぶべきであるのに対し、中国政府には国民を守るために積極的に学ぶ姿勢が感じられないと批判。民度が低いのは中国人ドライバーではなく、中国の交通管理者であり、管理理念に問題があると主張した。

 記事の指摘は当を得たものであり、改善の余地は多くあるだろう。
しかし、中国の多くのドライバーの運転が荒いこともまた事実であり、日本人の運転マナーに比べてお世辞にも運転マナーが良いとは言えず、事故要因となっていると感じざるを得ない。やはり運転マナーの向上も重要なのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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