人気ブラウザゲームの「刀剣乱舞」はミュージカルにもなり、日本各地で公演が始まっている。2017年にはシリーズ初となる海外公演が上海で行われる予定で、これは2次元のアニメや漫画を原作とした舞台であることから2.5次元ミュージカルとも呼ばれる。


 中国では日本のアニメや漫画といったコンテンツが大きな人気を博しているが、アニメや漫画による影響力は日本のソフトパワーの1つに数えることができる。中国メディアの百度百家は25日、日本のアニメや漫画を「2次元」と一括りにしたうえで、中国で日本の「2次元」コンテンツが人気となっている理由を分析する記事を掲載した。

 記事はまず、中国で日本の「2次元」がいかに人気であるかを紹介。上海では毎週のように「2次元」関連のライブやイベントが開かれており、17年1月に上海で開幕することになったミュージカル「刀剣乱舞」の制作発表会には、上海領事館の代表や上海長寧区文化局長といった日中政府関連の要人も列席するという「非常にめずらしい」対応が見られたことを伝えた。

 記事によれば、17年には中国における「2次元」ブームが「ちょっとしたピーク」を迎えそうだという。中国は「政治的理由」で他国のアニメやドラマの放送を制限することが多々ある国だ。12年ごろには日中関係が冷え込んだことで「2次元」も含めて日本関連のコンテンツが下火になり、その後は韓流が大ブームとなった。しかし、韓国がミサイル防衛システム「THAAD(サード)」の配備を決定したことで中国政府が「限韓令」の施行を決定したという報道がなされており、そのためか日本の「2次元」コンテンツが再び盛り返してきているのだという。

 また記事は、中国の市場規模の大きさ、利益の大きさも、日本の「2次元」コンテンツの進出を後押ししていると紹介。特に日本の声優や歌手をゲストとして呼ぶイベントが人気となっているという。日本のアニメや漫画が広く浸透し、関連文化も確立されつつある中国で、日本の「2次元」コンテンツが今後どのような発展を遂げるのか、非常に楽しみだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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