元日本代表監督の岡田武史氏は2012-13年のシーズンに中国スーパーリーグ杭州緑城の監督を務めた。岡田氏が杭州緑城に残したもの、そして中国に対して残した教えは中国の多くのサッカーファンに高く評価されている。
中国メディアの今日頭条はこのほど、岡田氏が残した中国サッカーについての見解を掲載したところ、中国のネットユーザーから岡田氏の考えに賛同する多くのコメントが寄せられた。

 記事は、かつて岡田氏が杭州緑城の監督を務めていた時に受けたインタビューのなかで、「中国のサッカー選手は才能の点から見れば同年代の日本のサッカー選手よりもレベルが高い。しかし中国サッカーの実力が日本に及ばない主要な原因は、中国のサッカー選手に向上心と規律性がないことだ」とコメントしたことを紹介した。

 さらに、岡田氏が杭州緑城の監督から退いた後に「中国社会では権限のある人と酒を飲み、友達になれば生活は良くなるため、サッカー選手もこの種の人脈があれば、例え違反を犯しても選手生命が断たれることはなく、こうした要因が、中国サッカーの発展を阻害している」という見解を示したと紹介。

 また、中国サッカーに対する岡田氏の別の観察として、中国のサッカー選手は生活のためにサッカーをしており、サッカーを本当に愛する気持ちが伴っていないと指摘していたとも読者に向けて紹介した。

 記事が掲載した岡田氏の見解について、中国のネットユーザーたちは「この人は日本人だが私は嫌いではない。言っていることはプロの見方であり、実に正しい」、「岡田氏に中国全社会の弱点を言い当てられた」、「この人は日本人だがしっかり仕事をした人であり、中国サッカーの未来を作り出したゆえに敬意に値する」、「岡田氏は日本の名監督だ」などのコメントを寄せており、岡田氏が中国で如何に高く評価されているかがよく分かる。

 注目に値するのは、中国サッカーに対する岡田氏の見解は中国のサッカーファンにとっては「耳が痛い」内容であるにも関わらず、これを支持するコメントが数多く見受けられたことだ。杭州緑城の監督を務め、中国サッカーの向上のために働いた岡田氏の熱い情熱と真心は、中国のサッカーファンの胸に、今なお響いてるようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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