しかし、中国では配送途中の「荷物失踪事件」が少なからず発生するようだ。中国メディア・長江日報は17日、日本から送られてくるはずの荷物が途中で行方不明になった市民が泣き寝入り状態になっていることを報じた。
記事は、ある男子市民が11月7日にネットショッピングで日本の万年筆や保温食器など約1000元(約1万7000円)分の生活用品を購入し、国内に取り寄せたと紹介。ネット上の配送追跡状況を確認したところ、8日に日本から発送された商品は広東省広州市を経て、11日に湖北省武漢市の航空処理センターに到着、現地の税関を通過したことが記されていたものの、追跡がここで中断されており、その後の行方が分からないままであると伝えた。
そこで市民が湖北省の郵便物流センターに問い合わせたところ「見つからない。日本に賠償を求めてください」との返答があり、日本側に賠償を求めると「荷物を探す協力をすると答えただけで、賠償については有耶無耶にされた」と説明。1カ月以上過ぎた現在でも、何の音沙汰もないとしている。
記事は、ある業界関係者が「国外からの郵便物がなくなった場合、現地の配送企業に賠償を求めることができる。ただ、消費者にとっては非常に面倒であり、往々にして泣き寝入り状態になってしまう」と語ったことを紹介。この市民も「日本に行って賠償を求めるような金額ではない。でもメールのやり取りでは埒が明かない。
長江日報では15日に「韓国から取り寄せようとした衣服が武漢で行方不明になった」という記事を掲載したばかりで、今回の記事も、この記事を読んだ市民が「自分も同じ経験をした」と情報提供したことによるものだという。
信頼できるサイトで信頼できるショップから商品を購入したのか、信頼できる配送業者だったのか、という問題もある。そして、中国入国後の配送手続きや管理体制も信頼できるものだったのか疑う必要もあるだろう。誰が悪い、誰が賠償するというよりも、越境ECを利用するうえで、このようなトラブルが起きないようなシステムを作る努力を続けてもらいたい。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
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