円安が進行したことなどによって順調に訪日客が増加を続けているが、日本政府は2020年までに現在の約2倍となる4000万人、30年には6000万人の訪日客数の達成を目標に掲げている。同目標の達成には今後いかにリピーターを獲得できるかが重要となるだろう。


 日本を訪れる中国人旅行客の数は年々増加しており、観光立国を目指す日本にとっては順調そのものだが、特に注目に値するのはリピート客の多さだ。

 米国のホテル予約サイト・Hotels.com(中国語名は好訂網)が発表した、中国人観光客の国外旅行調査報告によれば、2016年5月時点で過去1年以内に国外旅行をした中国人のうち、日本を訪れた中国人観光客のうち半数以上にあたる54%がリピーターであったという。

 中国メディアの今日頭条はこのほど、日本を訪れた中国人は「また日本に行きたい」と願うと伝える一方、韓国を訪れた中国人が「もう行きたくない」と考えるのはなぜなのかと疑問を投げかける記事を掲載し、多くの中国人ネットユーザーたちが議論を交わしている。

 記事に寄せられたコメントを見ると、日本在住の中国人から「日本では役所でも銀行でもレストランでも、接客態度はすばらしく、客が神様として扱われているが、韓国は決してそうではない」という意見が寄せられ、多くのネットユーザーたちの同意を得ていた。

 また、同様のコメントはほかにもあり、「東京の銀座で買い物をした時、何も買わずに店を出たにもかかわらず、店舗スタッフは『お気に召すものがご用意できず、申し訳ありませんでした』と頭を下げていた」と紹介。一方、「韓国で買い物をした際、値引き交渉をしようとしたら店主に店から押し出され、罵られた」と伝え、こうした差によって日本を訪れた中国人は「また日本に行きたい」と考え、韓国には「もう行きたくない」と考えるのだと伝えた。

 中国メディア・参考消息の2016年2月の報道によれば、韓国を訪れる中国人旅行客のうち、リピーターの割合はわずか20%程度にとどまっているという。日本が獲得している中国人リピーターの割合とは大きな差があるのは事実で、記事が「韓国を訪れた中国人が『もう行きたくない』と考える」と伝えているのも概ね事実なのかも知れない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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