中国は世界中で使用されるボールペンを生産し、輸出しているが、ペン先の部品を独力で生産することができなかった。だが、中国の李克強首相が「わが国はペン先を生産できない」と発言したことをきっかけに、中国ではペン先を生産する技術の開発が行われ、太原鋼鉄集団が10日、技術の開発に成功したことを発表した。


 中国では「ボールペン生産における基幹技術を掌握した」として大きな話題となったが、中国メディアの環球網は27日、ボールペンに関する技術以外にも、中国は掌握できていない基幹技術が山ほどあると伝えている。

 記事は、中国人の生活に密着し、生活に大きな影響を与えるもののうち、中国が掌握できていない技術の例としてパソコンやスマートフォンに搭載されているオペレーションシステム(OS)やCPUを挙げ、「中国産のOSやCPUは国外産と比較にならない」と論じた。

 さらにスマホやパソコンの分野のみならず、自動車の分野でも中国には基幹技術がない、もしくは「遅れを取っている」とし、その差は自動車強国に比べて「明確」と指摘。中国の自動車メーカーの大半はエンジンを独力で作れないとしたほか、現在は輸入に頼っているのが現状と指摘。また、エンジン以外にもトランスミッションや電子制御燃料噴射装置も同様に中国自動車メーカーは国外メーカーから購入を余儀なくされていると指摘した。

 中国はボールペンのペン先の部品については技術を掌握できたかもしれないが、OSやCPU、さらには自動車部品はそう簡単に他国の技術を上回るものを開発できないだろう。中国としては他国に技術を掌握されていることが不満なようだが、開発にかかるコストや時間を考えれば、他社から購入したほうが合理的な場合もあるのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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