日本のソフトパワーを代表するコンテンツの1つとして、今や世界に多くのファンを持つアニメ・マンガ文化。中国でも多くの若者が日本のマンガやアニメを贔屓にしているが、「つまらなくなった」という声も出ているようだ。


 中国メディア・今日頭条は25日、「日本のアニメはどうしてどんどんダメになっていくのか」とする記事を掲載した。記事は「現在、日本のアニメ産業は間違いなくネックの時期に入っている。日本のマンガ・アニメのピークは1990年代で、そこから没落へと向かっている。理由はたくさんあるが、文化コンテンツはある程度まで発展すると壁に直面するものであり、これは避けようのないことなのだ」と説明したうえで、日本アニメに勢いがなくなっている理由を考察した。

 まず、「産業が発展しすぎ、定型化が進み過ぎてっしまったことで、柔軟性を失ってしまった」点を挙げた。また、使い捨てのような「浮ついたファストフード的文化」によって、「本当に良い作品が喜ばれなくなるという、実にやるせない状況」が起きていると説明。ドラマチックな良作を描けるのはもはや、以前に大ヒットを飛ばして経済的に余裕があり、熱烈なファン層を持っているベテランにとどまり、新人がそのような作品を手掛ける環境にないと指摘している。

 さらに「アニメ化される作品が、必ずしも最高水準のマンガ作品ではない」とし、産業チェーンが発達した現在のマンガ・アニメ業界では、作品自体の良し悪しではない、人間関係などによる「ダークな部分」が、ますます大きくなっていると説明。「これも一種の悲哀としか言いようがない」とした。

 そして、最後に「これが実は一番大きな問題だろう」として、「日本の業界が初心を忘れてしまっている」という点を挙げている。

 記事を読んだ中国のネットユーザーからは「そんなことはない。日本のアニメはやっぱりおもしろい」との声も見られた。
記事の指摘が的を射たものであるかどうかについては、日本のアニメ・マンガ業界の当事者たちが一番良く分かっていることだろう。いいものを出せば、さらにいいものを求められるようになる。「攻め」よりも「守り」の方が難しいのである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF) 


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