一方、中国の場合は50カ国で87位だった。中国人が海外へ渡航するには様々な条件をクリアし、書類を作成したうえでビザを取得しなければならない場合が多いということになる。中国人向けのビザ緩和は世界中で進められているが、まだまだ自由に海外旅行を楽しめるという段階ではないことが分かる。
中国メディアの今日頭条はこのほど、日本在住の中国人がスイス大使館を訪れ、スイス入国のビザを取得した際の経験を紹介する手記を掲載した。今回スイスへ初めて旅行するに当たってビザの取得の為に色々と調査をし、事前に日本のスイス大使館に確認を取ったうえで必要な書類を用意して東京都港区にあるスイス大使館に赴いたという。
この中国人は事前に確認したにもかかわらず、結果としては期日より早いゆえに申請手続きが出来ず、2度も無駄足を運んでしまったという。その後も申請に必要な保険に関する添付書類についても、メールで確認を取ったにもかかわらず金額の点で問題が生じ、自分で旅行会社に連絡を取ったり、たらい回しにされたりなど、非常に煩雑で手間のかかる作業を強いられ、大使館を訪れること4回目にしてやっとビザを取得することに成功したそうだ。
本人も言語の面での誤解があったことは認めているが、かなり慎重に事前の確認をしたにもかかわらず初めて大使館に行った月から数えると、ビザを無事に取得できるまでに2カ月以上もかかってしまったという。中国人旅行客の消費の旺盛さを評価し、世界各国が中国人向けのビザ緩和を行っているが、それでもまだ中国人がビザなしで入国できる国や地域は少なく、特に個人でビザを取得する手続きは今回の例のように膨大な手間が必要になることがうかがえる。
経済発展を遂げ、海外へ渡航する中国人の数も増加しているが、現時点では「思い立ったらすぐに行きたい国に行ける」わけではないようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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