記事は、用兵における「聖人」と称される孫子こと孫武が著した世界初の軍事書である兵法は、用兵における戦略や規律研究の徹底ぶりから、中国のみならず世界の軍人に影響を与えてきたと紹介。「古代のわれわれからあらゆるものを学んできた隣人である日本でも研究が行われた」としたうえで、その代表人物が戦国時代に甲斐国を支配した武田信玄であるとした。
そして、信玄が活躍した時代は群雄割拠の戦国時代であり、軍事力の強さがものを言う時代であったと説明。信玄も自ずと兵法を深く研究し、最終的には「風、林、火、山」の4文字が最も重要という結論に至ったとした。
「疾(はや)きこと風のごとく 徐(しず)かなること林のごとく 侵掠すること火のごとく 動かざること山のごとし」という「風林火山」の教えのもとで、信玄は生涯に80あまりの戦いを行い、そのほとんどが進攻だったとし、のちに江戸幕府を開く徳川家康も一度信玄に敗走させられたと伝えている。
記事は「実は風林火山は孫氏の兵法の精髄ではない。日本は奥深い兵法のすべてを理解できたわけではない。しかし、兵法や茶道などのように、日本は中国から一部をかいつまんで学び、それに改良を加えて自分たちのものにしてしまった。この点はやっぱりすごいことなのである」と評した。
記事を読んだ中国のネットユーザーからは、信玄の引用は「知りがたきこと陰の如く、動くこと雷霆の如し」の部分が抜けているとの指摘も出た。これに対して作者は「これこそ、日本人が一部だけをかいつまんで学んだとする理由だ」と返答している。
「一部だけをかいつまんで学んだ」というと聞こえが悪いのだが、全てを研究したうえで自分に当てはまるもの、自分に必要な物を取捨選択した結果が信玄の「風林火山」ではないだろうか。
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